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連載エッセイ

第74回
「ピグミーシーホース」

アカハナ
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ピグミーシーホース
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波の音聞けます

Photo and essay * Photographer * JIMMY 工藤氏


 台風一過、強風波浪警報のせいで朝の早い「クイーンザマミ」は欠航です。 フェリーは波浪に強いのでしょう、運行です。船員会館からフェリーターミナルまで歩いて5分。季節はずれの台風の後、沖縄はじっとりと梅雨、歩く間も汗でびっしょりですが、もう少しでザマと思うと苦にもならない、何時も行きの時は心もはやります。

 昼頃に座間味島に到着、見覚えのあるスタッフの顔が笑って出迎てくれました。  チェックインの後、鍵を持って早々、先に送った荷物を確かめに、三階に行きましたが、荷物が見当らないのです。そこにあるのは当然と信じきっていたので、状況を暫く受け入れなかったのです。

 キヨシに相談したところ一緒に港の「クロネコ」まで行き顔見知りのスタッフに聞いてくれたが、伝票を調べたがここにはありませんねの一言。
 もう〜・・台風一過の猛烈な湿気と汗で着替えも無く、腹タツノリ。  しかたなく昼なのでキヨシと肉蕎麦を食べながら、これからの策を練ることに。
 とりあえず、古座間味ビーチで時間を潰す事にし、シラハマインの等社長の海水パンツとTシャツを借りて蒼い海に。同じフェリーにいたカップルが、すでに体験ダイビング・・、天と地のこの差にさすがの楽天家の私も不幸を呪いました。

 煮えくり返る気持ちを押し殺し、札幌の「フットワーク」に電話、係りの者はタメ口を利くし、謝罪の言葉も無いし、こちらの子供をなだめすかすような優しい言葉に、向こうの危機意識はまったく無し。イライラ度も頂点です。

 那覇の下請けの運送会社には2日も前に到着していたことが判り。会社に泊め置いたまま、放置されていたのです。札幌のフットワークもさじを投げ、現地下請け運送会社の電話番号を伝えられ、そちらで交渉してくれとのこと。 交渉し今日最後のクイーンザマミに荷物だけ独り歩きさせたのです。着いたときは嬉しくて嬉しくて、涙がチョチョギレそうになりました。

 今までこの会社とはず〜と長い付き合いをしていましたが、一度も事故も無かったので、信用していたのに。墜落。長いこと利用してきたのにも理由があるのです。私の知人の兄がここで部長をしていたのでの付き合いです。皆さんご存知のとおりフットワークの内部事情がかなり変わり、島に送るのは無理なのです。それならそうと、受けた時点で無理と言ってくれれば善いのに、悪い仕事の見本の悪循環を絵に描いたようです。お蔭様で台風と宅急便で3ダイブがフイになりました。

 さあ、翌日からはダイビングです、最近解禁されたばかりの「北バマ」久しぶりのニシバマ。居ますいます、真っ赤な「アカハナ」。  今回の本命はなんと言ってもタイトルにある「ピグミーシーホース」名前から想像すると、〜族とか、体の小さな人や動物を想像させますが、まさにその通りで。大きさは米粒ほどです。那覇の国際通りに行くと米粒に字を書いて売っていますが、ピグミーシーホースの眼はその字の大きさと変わらないとおもいますよ?

 台風の去った真黒な空、吹き返しの大雨と波の中でキヨシは私の無理をきいてくれたのですが、途中あまりのすごさの雨で引き返すものの、小康状態と観ると再度、船を向けてくれてのトライ。  本当にこの日は感謝です。波が高いので相当の時間を掛けやっと到着。ここのポイントの波は3mはあるでしょうか?船はかなり揺れています。

 狭い船の中、早々にエントリー下で待ちます。他のゲスト・スタッフ合計13人でエントリー、かなり待ちました。 今日この日のここまで来るのを、じっと我慢して待った甲斐はあったのです。  進むこと15分くらいでしょうか、水深27mのところにキヨシが目的のピンクイロの「ウミウチワ」を発見、その中にピンク色に擬態したピグミーシーホースを探し始めたのですが、キヨシも歳を重ねご多分に漏れず、老眼が進んでいるので見つかりません。そういう私も老眼と遠視が進んで、最近ではコンタクトをしてのダイビングです。

 台風の残していった、大きな底揺れのなか、真黒な海で諦めかけたところに、神戸から来ていて友人になった「出口」さんの水中ライトがウミウチワを照らしたのです。ほどなくしてキヨシがピグミーシーホースを発見、私を手招きしたので私のハートはバクバクです。

 ピグミーシーホースを心を鎮めながマクロレンズを覗くのですが、底ゆれでレンズの中に収まりません、ピントを最大の倍率に固定し、身体を前後させピントを待ちシャターを押す事4回。船の上でキヨシがそんな枚数で大丈夫かと訊かれたが、2枚は来ていると確信し、大丈夫だヨンと返事。札幌に帰り現像が上がるまでドキドキでした。キヨシ、出口さん本当にありがとう、感謝の気持ちで一杯です。

 余談ですが帰ってから、札幌の超有名な写真家の綿引先生に「ピグミーシーホース」の話をしたら、幸福をもたらす、縁起ものだそうです。しかもピンク色ということでなお更驚いていました。

続く...........。
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