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連載エッセイ

第13回
「北海道焼尻島に潜る」

焼尻の花
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焼尻港外防波堤
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波の音聞けます

Photo and essay * Photographer * JIMMY 工藤氏


'97年8月23日土曜日の早朝、北海道の北部日本海側に位置する 「焼尻島」に向け羽幌港を出港、ほぼ1時間の船旅でしたが、1日前から続くおお時化の影響でフェリーが大揺れで、小さな船だと酔わない私も大きな船になると、船酔いをする事が改めて証明になりました。

一緒に行った人が「奥尻島」のフェリーは時化ると欠航が多い 、島には恋人が居るので、帰りの便は欠航がままあると聞き、 もう一人の客は、じゃー「焼尻島」の航路は女っ化がないんだねえ、ときび すを返すのを聞き、一人腹の中で笑ってしまいました。

さて島に渡ったがずっと雨です、いくら海中に雨が降らないと言っても、この空模様ですときっと海の中は真っ暗です、案のじょう真っ暗な上透明度が2メーターしかありません、又ガイドのいない初めての海ですので不安が有ります。 通常ダイビングは地元の地形を習熟したガイドを頼みます、ガイドは魚の数の多い所、又は珍 しい魚類、動物の棲息ポイントを押さえていて、観光案内と危険生物や危険な場所を事前に回 避し、お客を楽しませる。

焼尻島では今年から観光の目玉にダイビングを許可するようになったようです。

*潮流が有るのでロープに伝わり潜行していくと一人のダイバー が不安になり諦めた様子です、原因ははっきりしています、中層大体10メーターの所で視界がほとんど有りません。こんなんじゃどうせ魚も時化でお休みさ、と思いつつ潜 行を続けると、海底近くになりやっと透明度が上がってきましたが、底揺と視界不良で撮影条件は劣悪です。

*そこに居るのは、エゾメバル、たぬきメバル、ギンポの類、何かの幼魚の群れと「紫ウニ」、 あなめ昆布です。 撮影を諦め、待ち合わせ時間まで、適当に観察していると「ウニ」の巨大なこと、「赤ちゃん の頭、『棘も含み』」ほど有ります、その頭頂から白いものが糸を引きながら中から出ていて 、周りのウニも合わせたように放精しているのです。ああこれが透明度の悪い原因の一つだと 思いました。

今年は例年になく海中の透明度が悪く、どうもエルニーニョ現象のせいかすべての動物達の成長が1ヶ月遅れです、この時期になると、繁殖行為など終わっていて透明度はドンドン良くなるのですが、朝出した現像が今上がって来たのですが『真っ白です』暗い海なので真っ暗だとお思いでしょうが、撮影の補助光として使う、ストロボの影響で浮遊物に対し光が全て反射するのです。

放精シーンの証拠写真として使えるだけですね。

つづく...。
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