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連載エッセイ

第12回
「パラオの海を潜る」

零式 艦上戦闘機
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山口ガイド
シャコガイに食われる
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波の音聞けます

Photo and essay * Photographer * JIMMY 工藤氏


潮流は時間と地形、月の満ち干き、天候、水温、プランクトンなど、いろいろな要因により、緩やかに流れたり又増水した川の様に流れたりします。
又潮止まりといいまして潮の流れる方向が必ず入れ替わるときがあり、しばしの間無風状態になります。

この間隙に合わせ潜る時も有るのですが、魚達は昼休み に入っていますので、数が少なく面白くもありません。
やはり潮流がある時に潜るのが、魚達による食物連鎖のドラマが見れますので面白い。
ガイドが、潮流のある時間帯に『ブルーコーナー』とゆう有名なスポットを案内してくれた時に遠くのほうで「ナポレオン」大きさが大体1.5メートルで和名『メガネモチノウオ』が目をギョロギョロさせながら悠然とのんびり泳いでます。

この種は数が少なく人気のある魚なので何とか近づき写真に収めたいのですが初心者の私は岩から 手が放せません、その時ガイドをしている佐々木さんが大きく手招きをしているのです。
何の為に手招きしているか意味が解らなかったのですが、程なく理解できました。
自分のペットを呼ぶように呼び寄せたのでした。私は撮りたいのですが、ご存知のとうり超ー初心者です、岩から手を放せば潮流の藻屑(外国)です、とうとう彼の写真が 撮れずに悔しい思いをしました。

その後数多くの国でいろんなガイドが同じ事をしても、寄ってくる事が分かりましたから、何時か試してみようと心に誓い、昨年久しぶりに『ブルーコーナー』を潜った時に、当然この『表業』を使い撮映しました。

部屋に戻ってから、一緒に行ったインストラクターの大金昭彦さんがJimmyさんあの手招きでナポレオンを呼んだのかと質問され、私は鼻を膨らませながら、当然のように呼び寄せたことを自慢したのです。

「ナポレオン」は日本では高級食材として珍重され、ことごとく漁られ、小さなのしか見ることが出来ません。

海外の観光スポットでは、ゆで卵を使い呼び寄せ、餌付 で観光の目玉としている所も少なくなく、当然のように「皆」デブデブに飼い慣らさていて人間に対し警戒心が有りません、日本に「彼ら」を連行したらあっとゆう間に ご馳走に変身です、私も知らずに沖縄で青く美味い魚なのでひょっとしてと思い、 尋ねたら例の『肴』でがっくりきた事を覚えています。

この様に魚達にも『知恵』があり危害の加える人達には近寄らず、又その反対の心やさしい人や、都合の良い人間には擦り寄ってくる、騙しあいで、何ら人間社会と変わりがありません、この様なエピソードも今後連載の中でお話させて頂きますのでお楽しみに。

つづく...。
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